L.A.P.中小企業顧問弁護士の会 コーディネーター中川のブログです。
「中小企業の顧問弁護士との契約率」をご存知ですか?
それは、わずか6.9%なんだそうです(2006年、東京弁護士会調べ、年商1億円未満の会社)。
つまり、顧問弁護士がいない企業の方が圧倒的に多いのです。
顧問弁護士がいなくても、企業活動を続けていればいろんな困りごとが起きるものです。
そんなとき、経営者はいったい誰に相談しているのでしょうか?
顧問弁護士がいない経営者の相談相手は?
企業活動の中でのいろんな困りごと、たとえば
・会社の従業員がお客さんにケガをさせてしまった
・取引先が売掛金をなかなか支払ってくれない
・当社のミスに乗じて大幅値引きを要求された
等の問題が起きたときの相談相手のことです。
これについても先ほど挙げた調査の中で「相談相手が誰なのか」の設問があり、回答結果は下記の通りです。
1位「税理士」
2位「社会保険労務士」
(2006年、東京弁護士会調べ)
税理士は、決算に欠かせない存在ですから、ほとんどの会社がおつきあいがあるのでしょう。
また社労士は、中小企業でも社会保険手続きや給与計算を業務委託しているとおつきあいがありそうです。
いずれも「身近な存在」という理由から、経営者は相談をするのでしょう。
しかし、税理士は「税務の専門家」、社労士は「労務や社会保険の専門家」です。
もちろんそれぞれ法律がからむ領域があり、税理士や社労士だからこそ詳しい法律領域もありますが、元来「法律の専門家」ではありません。
あまり適切な例えではないかもしれませんが、頭痛がするときにふつう「外科」とか「耳鼻科」には行きませんよね?
それと同じで、法律問題で税理士や社労士に相談するのは本来は筋ではないのです。
経営者が税理士や社労士に相談するのは無理もない!?
ただ経営者にとって、
・そもそも「目の前の問題に法律がからむのか否か」分からないことがある
・弁護士に相談すべき法律問題と認識していても、相談できる弁護士が身近にいない
こともあります。
だとしたら、わざわざ弁護士に相談しよう/すぐに弁護士に相談しようと思えないのは当然のことです。
だからこそ経営者は、身近な存在である税理士や社労士に困りごとを相談するわけです。
身近な士業者に相談した結果、その士業者の知識や経験で問題を解決してくれることもあるでしょう。
また、「それは弁護士に相談した方がいいですよ」と言って知り合いの弁護士を紹介してくれるなら、それは信頼のおける士業者さんですね。
そうやって適切な弁護士に相談することができ、無事問題が解決ができれば一件落着です。
税理士や社労士には判断できない問題もある
が、問題になるのは、経営者が最初に相談した士業者が「その困りごとについての適切な対応や判断ができない」ときです。
たとえば、
1.弁護士に相談すべき内容だが、最初に相談した士業者に適切な弁護士の知り合いがいない
2.士業者が、その問題が弁護士に相談するにふさわしいと判断できない
3.士業者が、その問題を誰に相談すべきか判断できない
ようなときです。
1の場合は、経営者ご自身が弁護士を探す必要がありますね。
2の場合は、最初に述べたように、税理士も社労士も「法律の専門家」ではありませんから、相談内容について適切な判断ができないこともありうる訳です。
また、3の場合も困ります。
経営者はどこに相談に行ったらいいか分からないのですから、途方に暮れてしまいます。
弁護士探しは実は大変
ここで、前項の1のケース=『自分で弁護士を探すケース』についてまず考えてみましょう。
弁護士を探す場合、今はネット利用が主流ですね。
さまざまな弁護士紹介サイトがありますから、そこで弁護士を探す方が多いと思いますが、実はこれが結構大変です。
以下、実例を交えてお話します。
地方で弁護士を探す大変さ
企業法務案件ではありませんが、私自身も過去に、弁護士探しをしたことがあります。
東京から離れた地方で土地問題を解決する必要があり、その地方の弁護士を探すことになったのです。
しかし、ネットで調べて弁護士事務所に電話をしても「今は忙しいから」と対応してもらえなかったり、地元の親戚が探してくれた弁護士からは「オンライン相談はやってない」と断られたり(東京から遠い地方なのでオンラインでしか相談できなかった)しました。
何件も調べて電話してやっと弁護士が見つかりましたが、もうこの時点で正直なところかなり疲れてしまっていました。
東京など都会で弁護士を探す大変さ
一方、東京や大阪など弁護士がたくさんいる場所で弁護士を探すのは、別の意味での大変さがあります。
ネットで調べると候補となりうる弁護士がたくさんすぎて、正直どの弁護士がいいのかが分からないのです。
選択肢が多すぎると選びづらくなくなってしまうという、いわゆる『ジャムの法則』に通じるものがあると思います。
そうこうするうちに時間が経っていきます。
そして気持ちが焦ってきます。
探し当てた弁護士が自分に合うか?の問題がある
困りごとを抱えているときに、こうやって適切な相手に相談できない状況が続くとそれだけでストレスです。
また、せっかく探し当てた弁護士が、自分に合うのか?という次のような問題も生じます。
・自分に合う人物か?その弁護士に安心感はあるか?(フィーリング的なもの)
・弁護士の説明することがよく理解できるか?(コミュニケーションの相性もあります)
・弁護士の示す解決策に納得できるか?
・費用に納得できるか?
運よく自分に合う弁護士が早期に見つかればいいのですが、そうでない場合は実はとても困ります。
なぜなら問題解決まで、その合わない弁護士とつきあうことになるか、また新たに弁護士を探すハメになるからです。
自分と合わない人とトラブル解決を一緒にするのはそれ自体がストレスになりますし、新たな弁護士を探す時間は本当にもったいなく感じます。
困ったときや迷ったときの最初の相談相手は顧問弁護士
ですので、何か問題が起きる前に、いつでも気軽に相談できる顧問弁護士を確保しておくことをお勧めします。
いや、何か問題がないときだからこそ、顧問弁護士を探しておくべきと言った方がいいかもしれません。
そして、困ったときや迷ったときの最初の相談相手は、顧問弁護士がお勧めです。
弁護士は法律の専門家ですから、法律が関わる問題であればすぐに相談に乗ってくれます。
もし他の士業者が対応する方がふさわしい問題ならそう教えてくれますし、市区町村の窓口に行った方がいいならそうアドバイスをくれます。
そうすれば「税理士や社労士が判断できない問題」の項目2や3についても解決します。
当会の弁護士がそんなブログ記事を書いていますのでご覧ください。
顧問弁護士は転ばぬ先の杖〜迷ったらまず顧問弁護士に相談〜
何か困ったことが起こったとき、誰に相談するのが一番ふさわしいかと言う判断がつかず、立ち止まってしまうという方がいます。この問題は税理士に相談すべきだろうか、弁護士に相談すべきだろうか、あるいは市役所の窓口か。当事務所にいらした方にもこうした相談の入口で迷われた……
今どきは、当会のように顧問料1万円で顧問弁護士を依頼できる時代です。
ぜひ、何もトラブルがないとき/大きなトラブルになる前に、経営者に合った・信頼できる弁護士に気軽に相談できる体制を整えていただければと思います。
(了)
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コーディネーター歴13年の中川です。
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