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こんにちは、弁護士Fです。

ここ最近、プロ野球のFA移籍のニュースがテレビやネットニュースでよく流れています。

私自身も他人事ではなく、応援しているチームの主力選手が、FAで移籍してしまうこととなりました・・・
非常にショックではありますが、残った選手たちでカバーできる!と信じて応援し続けたいと思います。

さて、今どきは、従業員の方が退職した後、同業他社に転職されたり、独立して開業されるケースは珍しくありません。

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ただ、同業他社への転職や独立開業となると、会社側には「自社の情報を使われてしまうのではないか」「顧客をとられてしまうのではないか」という心配が出てくることがあります。

そこで、従業員が退職する際に、秘密保持や顧客に接触しないことの約束や「今後●年間は同業を行わない」等の競業避止義務を定めた誓約書・念書を作成することがあります
また、違反した場合には高額の違約金を支払うことを約束させる例もみられます。

この誓約書・念書をめぐっては、「誓約書に署名したのに違反して同業を立ち上げたようだ。営業を止めさせたい。」「退職する際、元の職場に言われるままに署名してしまったが、どうしたらよいか?」と、双方の立場から相談が寄せられます。

この誓約書・念書ですが、元従業員が署名・押印しているからといって、裁判で全てが有効と認められるとは限りません

といいますのも、元従業員には憲法上の権利として「職業選択の自由」「営業の自由」がありますので、「競業を行わない」という合意は、元従業員の憲法上の自由を制限することになります。
そのため、裁判所は、合意の有効性について慎重に判断する傾向にあります。

合意の有効性について裁判例では、概ね、

(1)元の職場に保護されるべき利益があるか(技術上の秘密・ノウハウ、顧客情報・顧客維持など)

(2)退職者の元の職場での地位がいかなるものであったのか

(3)競業避止の期間・地域・業務内容・対象の制限範囲

(4)代償措置(競業避止義務を負うことの対価)の有無

などの事情を元に判断されているようです。

これら(1)~(4)の事情からお分かりになる通り、業界や個々の従業員ごとに事情が異なりますので、類型化しにくい分野といえます。

他方、訴訟になることが多く事例の集積がある分野ともいえますので、まずは弁護士にご相談いただければと思います。

 

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