こんにちは。
L.A.P.中小企業顧問弁護士の会、弁護士のDです。
近年、顧問先企業様からよく寄せられる相談の一つとして、労務問題(残業代請求、人員整理や解雇の問題等)があります。
たとえば、
「元従業員から未払残業代請求を受けた」
「会社が人員整理を考えているがどのように進めたらよいか」
などのご相談です。
今回は、未払い残業代請求について、実際によくあるケースを元に具体的にお話していきましょう。
"固定残業代制度"の問題点
これは本当によくあるケースなのですが、元従業員から未払残業代の請求を受けた際の会社側の対応として
「当社は、従業員の月給は残業代も含めた金額にしているので、
残業代を支給する必要がなく、支給していない」
と説明することがあります。
しかし、会社がこのような固定残業代制度(一定時間分の時間外労働、休日労働及び深夜労働に対して定額の割増賃金を支払う制度)を採用する場合には、
就業規則や雇用契約等において、基本給と固定残業代を明確に区別して規定しておく
必要があります。
基本給と固定残業代を明確に区別して規定していないと、未払残業代請求訴訟が提起された場合、
裁判官は、「当該会社は固定残業代制度を採用しているとはいえない」と判断し、会社に対し、時間外労働等の総時間数相当の残業代(割増賃金)の支払を命じる可能性があります。
また、
固定残業代で予定する労働時間数と金額等の計算方法を明記し、固定残業代で予定する労働時間を超える時間外労働等については割増賃金を追加で支払うこと等を明記する必要があり、実際に、超過があれば、超過分の残業代等(割増賃金)を支払う
必要があるのです。
固定残業代制度を採用している会社は、これらの点について理解が十分でないケースが非常に多く、従業員側とのトラブルを招きがちです。
労働基準法の基準に満たない契約は無効
また、会社と従業員の間の雇用契約は、労働基準法の基準に満たない雇用契約の定めは無効とされています(労働基準法13条)。
さらに、就業規則の基準に満たないような内容の雇用契約をしても、当該部分の定めは無効になり、就業規則で定めた労働条件の内容になります(労働契約法12条)。
このように、雇用契約は「会社と従業員が合意すればいいのだ」という契約ではないことにご留意ください。
(了)
記事を執筆したD弁護士プロフィールと当会のご案内
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